大空の上の水(1) 創造の第二日:大気と大空の上の天蓋

起源・創世記
 
神は仰せられた。「大空が水の真っただ中にあれ。水と水との間に区別があれ。」 神は大空を造り、大空の下の水と、大空の上の水とを区別された。そのようになった。 神は大空を天と名づけられた。夕があり、朝があった。第二日。 創世記1:6〜8
この時点の地球の様子は、まだ液体の水の中に包まれ、やがて地を構成する成分が懸濁(けんだく)状態になっていました。球状になってはいましたが、大気もなく液体状の地球でした。その液体状の水を元に「大空」ラキア רקיע (薄く広がった空間)を分離させ造りました。
その時に、「大空が水の真っただ中にあれ。水と水との間に区別があれ。」と不思議な言葉を発せられました。「大空」を造っただけはなく、「大空の上の水」を分離させました。

「大空の上に水」とは、水蒸気の層で、地球をすっぽり覆う天蓋となりました。
水蒸気の層でどのくらいの量であったかを推測するヒントは創世記7:12にあるようにノアの洪水の後に起こった四十日四十夜の雨の一部でした。大気圏の上層部にあって液体の水であれば3〜4cmぐらいの厚さであり、水蒸気の層にするなら膨大な厚さの層になっていました。その水蒸気の分厚い天蓋によって、生命を守る完全な水蒸気のバリアを神は造ってくださったのです。

したがって、今とは全く異なる地球環境がノアの大洪水までありました。その様子を想像することができます。残念ながらノアの大洪水の時に失われてしまったのです。
 
ノアの生涯の六百年目の第二の月の十七日、その日に、巨大な大いなる水の源が、
ことごとく張り裂け
、天の水門が開かれた。
そして、大雨は、四十日四十夜、地の上に降った。
創世記7章11, 12節
ノアの大洪水の水の出どころは、雨ではなく、地下水の噴出から始まりました。雨はその後です。おそらく海底火山の噴火あるいは隕石の落下など、地球の地殻変動を起こす何かがあって、地下水が吹き上げ、大洪水なる津波が押し寄せて来ました。

さて、「水蒸気の天蓋の層」は、その大洪水の時点で雨となり地に降り注いでしまったため、現在どこにも見いだすことはできません。しかし、その不思議な天蓋の水蒸気の層あったことを裏付ける証拠は、たくさんあります。その当時の環境が特別であったことを物語る数え切れないほどの化石証拠があるのです。

水蒸気の天蓋の層ががあることで考えられる地球環境

1. 地球全体が温室効果

太陽光を通過させ、地球表面からの反射する光を保持し、光を天蓋の下で拡散することができました。その結果、地球全体に温室効果がもたらされ、一定の快適な暖かさが維持されました。どのぐらいの快適さかというと、アダムとエバが裸であっても、寒くも暑くもないという快適さでした。光も極地方まで届いていたのです。それは植物の生育に大いに影響を与えていました。

化石証拠は、南極は緑の大地であったことを裏付けています。
アーケオシアタス(古杯類、こはいるい)、三葉虫(さんようちゅう)、腕足類(わんそくるい)などが南極大陸最古の化石です。アーケオシアタスは、珊瑚(さんご)と海綿(かいめん)の中間的な性質をもち、熱帯~亜熱帯の海に住む生物ですから、現在の南極大陸を構成する地層が、このころは赤道に近い地域にあったというのではなく、現在の南極の場所であっても、亜熱帯の気候だったということです。

赤道から南極への大陸移動があったとするなら、地球全体が壊滅するような巨大地震の連続だったはずで、何度も生命は滅んでいたことでしょう。

南極横断山地の古生代末期から中生代ジュラ紀にかけての地層からは、シダ植物の仲間のグロソプテリス、陸上の爬虫類(はちゅうるい)リストロサウルスなどが見つかっています。このような、海を渡って移動することのない生物の化石が、南極大陸のほかに、南アメリカ、アフリカ、オーストラリア、インドといった、海で隔たれた大陸から共通して見つかるので、当時はこれらの大陸が地続きで、巨大な大陸を作っていたと推定されます。

その後、ノアの大洪水により、一旦水に覆われ、堆積層が形成され、造山運動によって、現在の陸地と海が形成され、南極大陸も海により隔てられることになったと考えられます。

クイーンズランド大の博士スティーヴ・ソルズベリ氏は南極大陸の地層から「我々はアロサウルスやモササウルスの化石を大量に発見したと語っています。恐竜が南極にたくさん生息していたのです。

ガルブランソン氏は大量の植物化石が南極から見つかることに対してコメントしています。「どういうわけか、これらの植物は4〜5カ月の真っ暗闇だけでなく、4〜5カ月の真っ昼間でも生き延びることができました」さらに、「どのようにしていたのかはっきりとはわかりませんが、とにかく、ちゃんと対応していたのです」と述べています。

私たちはそのガルブランソン氏の抱える難題の答えを持っています。つまり「水蒸気の天蓋の層」が地球をすっぽり覆っていたので、極地方にも十分な光が届いたのです。当時の環境を教えてくれる示相化石は南極が熱帯〜亜熱帯のような気候であったことを証明しています。

2. 地球上の気温はほぼ一定

地上の温度がほぼ一定のため、大きな空気団の動きもなく、暴風もなかったでしょう。

3. 雨がない

大気圏には、大気の循環もないため、直接水面から蒸発した霧はあったが、雨はなかったのです。

4. 植物も動物も昆虫も大型化

大気圏には、大気の循環もないため、乱気流もなく、上空へ塵が吹き上げられることもなかったでしょう。したがって、上空にある水蒸気の層(大空の上に水)は安定し保たれていたのです。

植物は安定した環境が与えられると繁栄し、巨大化します。木生シダは電信柱のような太さと高さが普通でした。植物も動物も昆虫も大型化していたことが化石よりわかります。変温動物もストレスを感じることなく、恐竜も巨大化していったのです。また、その恐竜たちを胃袋を支える十分な食料としての植物が生い茂っていたのです。恐竜化石は、博物館に陳列し切れないほどの膨大な量の化石が発見され、倉庫やスタジアムの観客席に下にゴロゴロ置かれているのです。

現在の地球には、その化石となった恐竜たちに十分な食料を提供できる植物の量はないです。人間でさえ飢えているのですから。かつての地球はまったく異なっていました。

 
今日もウェブチャへようこそ!
 
ノアの大洪水までの自然環境は今とまるっきり異なる緑豊かなとっても素晴らしい地球が存在していました。今も自然界は素晴らしいですが、それよりももっともっと素晴らしい世界があったのです。そこに生きる人も動物も植物も最高に快適な環境に支えられていました。それは「大空の上の水」「水蒸気の天蓋の層」によってもたらされていたのですね。さらにその影響を共に考えていきたいと思っています。お楽しみに!

今日も良い1日をお過ごしください!
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